リムブレーキの片効き状態とは?

リムブレーキの本体(キャリパー)は、通常フロントフォークやシートステー上部に、ボルトで装着してあります。この部分がゆるんだりすると、左右どちらかのブレーキシューがホイールのリム面に相当近寄った状態になり、場合によってはブレーキをかけていないのにもかかわらず、ブレーキシューがリム面に接触し、軽くブレーキをかけたような状態になってしまうことがあります。これが片効きと呼ばれる状態です。
一度ブレーキをかけると一旦はキャリパーがセンターに戻って解消しますが、またブレーキを解除すると片方に寄ってしまう場合があります。
レースなどにおいては致命的なことも
普段のライドでも気になりますが、特にレースなどにおいては少し抵抗が増えただけでも勝敗に影響をおよぼす場合もあり、このようなトラブルは避けたいものです。
ブレーキの片効きの原因とは?

単に、上の図の(1)にあたる取り付けナットが十分に締まっていないという単純な原因は考えられます。もし、規定トルクでちゃんとナットが締まっていても、ブレーキ本体がかんたんい左右に回転してしまうようなら、原因はワッシャーかもしれません。
ブレーキの取り付け時には通常、上の図の(2)の位置に、通称「ギザワッシャー」と呼ばれる、自転車本体とブレーキキャリパー間の抵抗を増やすための特別なワッシャーが入っています。ところが、カーボンフレームに傷が入ることなどを懸念して、このワッシャーを別のものに交換したり、通常のワッシャーに交換した場合、摩擦が不足してブレーキキャリパー本体が回転してしまう場合があるのです。

カーボンフレームにおすすめのワッシャーはこれ

Amazonでは「シマノ(SHIMANO) トリツケワッシャ」の名称で販売されている純正の専用ワッシャーで、表面にやすりのようにザラザラした加工が施されています。
これなら通常のギザワッシャーのように、カーボンフレームを傷つけたりする心配なく使うことができそうです。しかも、購入したときの価格は、送料込みで、1つあたりわずか99円でした。送料だけで赤字になってしまいそうな気がしますが、こんな値段で販売していて良いのでしょうか。
装着した結果、片効きが劇的に改善!

装着はとてもかんたんにすぐ終了しました。そしてブレーキを何度かかけたり、ブレーキ本体を左右にゆすってみたところ、装着前とはまったく違い、キャリパーがしっかり固定されていて、センターから動くことがありませんでした。これは、もっと早く装着しておけばよかったと思います。
古いモデルやシマノ以外の安価なモデルのキャリパーだと、このようなワッシャーのかわりに菊座金といった違う形状のワッシャーが使用されていたりします。もしそれでブレーキキャリパーが回転し、方効きが発生してしまっているようなら、ぜひこのワッシャーを試してみてください。
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