ホイール

Prime – RR-50 V3 カーボンクリンチャーホイールのレビュー

英国のバイク通販サイトWiggleのプライベートブランド「Prime」の50mmハイトディープリム・ホイール「RR-50 V3」を購入して試走したので、さっそくレビューしたいと思います。

なぜディープリムホイールを買ったのか

いつも荒川サイクリングロードを走っているため、平地の巡航速度を上げられるホイールに興味がありました。いつもはMavicのキシリウムエリートというアルミローハイト、前後で1,550gというホイールで、大体30〜35km/hの速度で走っているのですが、特に向かい風の時にはかなり踏まないと進まないため、ディープリムホイールに交換することで少しでも楽に走れないかと思ったのです。

Primeとは

「Prime」は英国の大手ロードバイク通販サイト「Wiggle」が買収によって立ち上げたプライベートブランドで、コストパフォーマンスの高さで注目を浴びているブランドです。ホイールなどは台湾の工場で生産しており、中華製ホイールと同等の価格で手に入るのですが、レビューのスコアはかなり高くて期待がもてます。

今回購入したホイール、Prime RR-50 V3

Prime RR-50 V3をWiggleで見る

Prime RR-50 V3のスペック

  • リムの素材: T700 UD カーボンファイバー
  • リム: 内幅 19mm、外幅 27.5mm、深さ 50mm
  • 対応ブレーキ: リムブレーキ
  • ハブ: R020、CNC 加工済み 7075 アロイハブボディ、Anti Bite Guard、Shimano/SRAM 9/10/11スピードフリーハブ
  • スポーク: Pillar PDB 1415、ダブルバテッド
  • チューブレステープは出荷時に装着済み
  • ハブベアリング: フロント: 2x 689、リア: 1x 6802 & 1x 15267、フリーハブ: 2x 6902
  • Shimano/SRAM 9/10/11 スピード対応 (Campagnolo および XDR フリーハブは別売り)
  • 重量: 1635g

スペックとしては、重量はハイグレードのカーボンディープリムホイールと比較すると少し重めの1,635gであり、スポークは非エアロのJベンドです。ハブはNOVATEC製と思われます。

購入前に気になったこと

  • Jベンドスポークということは剛性が低いのではないか?
  • 真円スポークの空気抵抗は高くないか?
  • ハブの回転はスムースか?

上位モデルのPrime BlackEdition 50はストレートスポーク採用ですが、価格差が3万円を超えるため悩みました。結局、Primeを選択したのが「安くカーボンディープリムホイールを手に入れたい」という理由でしたので、RR-50 V3を選択しました。ENVEのホイールなどもJベンドですし、きっと大きな問題にはならないと考えたのです。

Prime RR-50 V3にチューブレスレディタイヤを装着

今回装着したタイヤはFormula PRO TUBELESS READY S-Light 25Cです。装着方法は別の記事で紹介しています。

走行インプレッション

ここからは厳密にデータ取りをしたわけではなく、あくまで感覚によるインプレッションですので、かなり主観が入っていると思ってお読みください。

漕ぎ出し

まず、よく「ディープリムホイールは漕ぎ出しが重い」というようなレビューを読みますが、特にそのようには感じませんでした。しかも、よほどゴーストップが多い道を走っていない限りはゼロ発進の機会はあまりないですから、気になりません。

30km到達まで

キシリウムエリートとほぼ同等の加速であると感じました。一部のインプレッションで「踏み込みの反応が鈍い」というようなものを見ましたが、特にそのようには感じられませんでした。

30〜40km/hでの巡航

あくまで感覚ですが、30kmを超えてからの速度域では、いつもよりやや楽に感じました。同じパワーをかけて走っているつもりでも、速度がスッとのってくれる感覚です。これは気分によるものもあると思いますが、巡航に必要なパワーは節約できているように感じました。感覚としては同じパワーで走っていて、いつもより少し(1〜2km/h)ぐらい速度が出る感覚でした。走行ログでも、たしかにいつもと同じぐらいのパワーですが、平均速度が高めに出ていました。

問題点?

Prime RR-50 V3への換装したことで、1点だけ問題を発見しました。それは、色々な人がレビューしている通り、このホイールは横剛性が低いということです。これはおそらく、スポークテンションというよりもハブの性能によるものかと思います。

これにより起こる現象として、キシリウムエリートと同様のブレーキクリアランス(リムとシューの間隔)で走っていると、リムがシューに擦れるのです。ダンシングなどをせず、普通に走っていてもシュータッチします。

これは、ブレーキシューとリムの間隔を広めにとることで対応しましたが、気になるといえば気になる点です。ただし、それ以外に横剛性が低いことによる問題は今のところ感じていません。

これぐらいのクリアランスをとらないとシュータッチします。上り坂でダンシングすると、これでもシュータッチするかもしれません。

総合的に満足度は高い

1点だけ弱点はあるものの、6万円ぐらいという価格から考えると、かなり満足度の高い買い物になりました。現在のところ、平地巡航の場合はこのホイールを常用しています。何より50mmハイトのカーボンディープリムは見た目がかっこいいので、あまり他のホイールをはく気になりません。

10万円を超えるホイールは取り扱いにも気を使いますし、中華製ホイールは当たり外れもあるので品質的に不安もあります。手ごろな価格でしっかりした品質のホイールがほしい方にはおすすめします。

Prime RR-50 V3をWiggleで見る

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